イタリアのØJNEとロシアのУлыбайся Ветруによる2014年リリースのスプリット7''です。zegema beach records含む7レーベルによる共同リリース。
ØJNEは既にdog knights productionsなどから2013年に12''をリリースしており、国内でもちょいと話題になっていたので注目しておる方もチラホラといらっしゃるのでは?2015年にはスウェーデンのrainmaker(ウチでもデモ作取り扱ってたよ!良いよ!)とのスプリットもリリースしておりまして、まさに次来る感じのイタリアン激情バンド。今回入荷したのは2014年の作品と言うことで、過渡期的な意味でもある面白い内容になっているかと。
もう俺はあのバンドとかこのバンドとかのせいでイタリア産の激情というと変態のヤツか!と先入観抱いてしまう体になってしまったのですが、このØJNE、raein la quiete、endless inertiaなどの影響下でありながらオフザケや奇怪さ無しの実に実直な激情音を奏でるバンドでして、特にこのスプリット作では前作アルバムで見せた勢いや粗さ、牧歌的メロの良さなどから少し離れ、全体的にいぶし銀な大人の激情感を感じさせるスタイルに仕上がっております。それでいてもやはり上記バンドに連なるイタリア激情ということで、この辺特有の乾き気味なギター音、軽快なリズム展開でありながら悲哀度強めな楽曲が実にいい具合。同じくイタリアの激情バンドで去年来日を果たしたshizuneなどと共に今後のイタリア激情を盛り上げる存在になること間違いなしなので是非ごチェックを。つか、イタリア語のこの辺のバンドの歌い回しっていいよね、なんかクセになる。
Улыбайся Ветруはもうご覧の通りロシアのバンド。もうサッパリ読めない!けど英訳するとsmile to the windとなるらしいです。多分。このバンドの音源はずっと入荷したくて、結構前にコンタクト取ったんだけどその頃はリリースしてくれるとこが無くてデータだけのリリースなんだよねー、てなことでbandcampなんかだけで売ってたとのこと。なんでこんなクオリティー高くてヤバいもんがリリース出来るとこ無いんだ!とビビったんですが、やはりヤバイかっちょいいバンドということでリリースしてくれるレーベル等も当然決まりその後フィジカルでも作品をリリース出来るようになった、と。そんで、今回やっと念願の入荷に繋がって、やー嬉しいね。まあ例のorchidトリビュートにも参加してたけどね!(ちなみにその例の過去作は今でも下記bandcampでNYPだからよかったらチェックしてみて)
内容の方は、基本的にクソ程の多展開をショートチューンへ詰め込むampere的な作風を持つこのバンド、今作でも確かな技術力で爆発しちゃってます。過剰なまでのストップ&ゴーに翻弄されるのほんと好き!なワタクシのような人間には間違いなく大好物かと。メロディー、コード感はロシアということもあってかユーロ激情寄り。個人的には日本のzdzis lawにかなり近い作風に思えます。対バン観てー。
てことで、激情界に新しい風を吹かせる新進気鋭全力前回なスプリットとなっておりまして、特にユーロ激情ファンにはマストバイな一枚となっております。ØJNEが1曲、Улыбайся Ветруが4曲収録。ブルービニール。