オレゴン、ポートランドのthe sky above and earth belowとカナダ、アルバータのmahriaによるスプリット7''です。

the sky above and earth belowはこれの前にリリースされてる12''フルレングスを同時入荷しているのでそちらのレビューも参考にしていただければなと。 初期suis la lune+last city期のloma prietaな感触〜などと書きましたが、このスプリットではその感がより強くなったような1曲、「Disenchanted」を披露。緩やかなテンポも得意とするこのバンドが一撃必殺のドタバタ激情ソングで勝負に出たっつーこの感じ、いいですね〜。勢い重視の性急なテンポと展開、コードのメロディー感が強くなってる感じなどは前作からの成長を窺えます。曲単位で言えばこのバンドで一番のお気に入り！

対するカナダの女性ボーカルバンドmahriaはorchidトリビュートなどにも収録されていた他スプリットや単独作も数枚リリースされているバンドですが、始動は2010年ごろと中々に若いバンド。なんでもkidcrashに衝撃を受けてスクリーモやりてーぜ！なノリで始まったバンドらしいのですが、その割にはハードコア色強すぎない？って感じで、好きなバンドみたいなやつ目指してるのにやりたいこととか引き出しがいっぱい有り過ぎてあらぬ方向行っちゃって、それが逆に凄い個性になっちゃった感出まくり。過去作も含めて聴いてみたところ、コード感などは意識してる部分もありそうですがそれ以外ではkidcrashの静謐や構成美とは程遠いような熱い演奏と勢い全開なスタイルが逆に良いですね。それでも曲ごとのカラーがなかなか幅広く、一辺倒になってないところも好印象。今作ではメロディックばりのグッドメロディと疾走感、潔さが光る「so long」とpg99ライクな怪しさと暴虐性が同居するカオティックソング「guilt」の2曲を収録。