シンガポールの激情バンド、Naedrのフルアルバム入荷。ネイディア?て読むのかな?分からん。zegema beachのbandcamp漁ってたときに見つけてなにこれーすげー好きーってなってカセットテープ盤があったので入荷したかったのだけど既にソールド。自分のアンテナの低さと動きの遅さを嘆きながらそのことをSNSに書いたらなんとメンバーであるariffから連絡きてLP盤入荷出来ました。SNSすげー。てことで直に色々聞いてみたりしたのだけど彼はかなり日本のこの辺のシーンにも精通していて面白かった。意外なバンドの影響受けてるの聞けたり。そもそもNaedrはsans visageの東南アジアツアーで彼らと対バンしていたり、来日経験もあるParis in the Makingや日本のバンドともスプリット作品をリリースしていたRûthなどのメンバーが在籍しているということで、日本のシーンとの結束が強いことがよく分かるけどもその音の方でもかなり親和性を感じます。
美麗なメロディ感や悲哀コード感なんかはUS激情よりもユーロ激情の匂いが強いと言えるんだけど、というかとりあえずそういうの全部すっ飛ばしちゃって一言で言うならば、envy大好きすぎるだろ!!!!って。他にも様々な日本の激情バンドの影響をかなり感じるんだけど、これはenvyに直で影響を受けたというよりも、envyに影響を受けてその後洗練されていった激情シーンのさらにその後に生まれた血脈、といった印象かな。その辺を通ってきた日本人の自分としてはもうストレートに、良い。ブルッとクルね。イントロのピアノのトラックとかもうモロにそうなんだけど、全体的にコード感がもう日本人の琴線に刺さりまくりの悲哀メロメロなやつだしそれでエモバイオレンス調の爆発する楽曲なんか個人的に超好み。クッソかっけー。んで、そんな中一番グッときた部分があって、6トラック目のAsunderって曲と8トラック目のdisquietて曲なんだけどこれがまたアレとかアレとかを想起させるようなトレモロポストロック調の曲で、初聴だと「あーどう聴いてもこれ尺8分くらいあるなー」って感じなんだけど、それをバツンと3分くらいで終わらせるの。そこにスゴいセンスを感じてしまった。ああいうのやろうと思えば8分でも10分でも出来るんだけどあえてそれをしない姿勢がとても良かった。いや、狙ってるのかは知らんけど!そこからラストの大暴れ曲Gehennnaでブッ飛ばして潔く締め!なところも超良い。アルバムの構成としても凄くキレイに纏まっていて素晴らしい。そういった部分だったり近代的なエモバイオレンスみを搭載していたりで、単に焼き直しって感じじゃないんすよね。温故知新と愛がありながらも先に進もうとしてる感強くてほんと聴いててワクワクするんすよ、このアルバム。
東南アジアで、特にシンガポールのこの辺のバンドで言うとdaighilaとかもそうだけど凄く洗練されててレベル高いよね。たまに本気でビックリするくらいカッケーバンドが現れる。このNaedrも個人的にはそうです。コロナ禍がどうにかなったら自分のバンドで行ってみたい国ナンバーワンです。sans visage羨ましいぜ!
全9曲収録。
※ダウンロードコードは付属していません。また、ジャケット角に若干輸送時のダメージがあります。ご了承下さい。