スペインのカオティックハードコアバンド、Crossedのフルアルバム入荷です。zegema beach records含む9レーベルによる共同リリース。入荷決めたあとに知ったんだけど、BoneflowerとかEros+Massacreのメンバーがやってるバンドなんだね。それを知って更に中身への信頼感は上がったんだけど、はてさて。

音的にはconvergeを感じさせるまさにカオティックハードコアな印象。そこにmajority ruleや、ほんの少しbotch的なものも感じる。録音もかなりしっかりしているし耳に残りやすい残虐リフやフックの効いた展開など、暴力的な音とは裏腹にかなりしっかりと楽曲を制作している感が見える。が、それ故にどこかにイナタさを感じるんだよなあ。この感じにはなんとなく覚えがあって、例えば自分のバンドで地方に行ったとき名前すら知らないバンドと対バンして、んでライブ観てみたらそれがめちゃくちゃかっこいいカオティックハードコアやってて、でもまんまカオティックじゃなくてなんか独特のわけの分からなさも含まれてて。んで終演後打ち上げで「めっちゃかっこよかったです、やっぱりconvergeとか好きなんですか？」て聞いてみたら「いや、こんばあじ？て何ですか？」て言われてしまうような。伝わるかな…？なんかそういう突然変異的に産まれてしまって世界でも最先端の事やってるバンドと実は人知れず地方でひっそりとリンクしてました、とかそんなことがたまーにあって、そういう人らのセンスとかタイミングとかに驚かされることがたまにあるんだけど、そんなのをこのCrossedの音源に少しだけ感じた。

いや、Crossedのメンバーはもちろんconverge知ってるんだろうけど、ようは地方で燻ってる(この言い方は良くないね)とわけの分からない何かが産まれることがあって、このCrossedもそういうものの一つなのでは？という話。わけの分からないものはおっかなくて良いよね。人間何年も生きてるとだいたいのことは経験しちゃって初体験のワクワクなんてそう味わえなくなっちゃうからね、私はこういうわけの分からないものともっと出会ってドキドキハラハラワクワクしたいです。でも逮捕とか起訴とかそういうタイプの初体験はご勘弁願います。それは本当におっかない。
全13曲収録、クリアブラウンビニール仕様。

※ダウンロードコードは付属しておりません。