weeprayの1stアルバム入荷。恥ずかしながら私はweeprayの音源を聴くのが以前入荷したtill your deathのコンピが初めてで、それ以前の音源を聴いたことがないため比較することが出来ないのだけれど、その頃から「異様」だという評判をSNSで見聞きしたことは覚えている。そして件のコンピでの楽曲を経て、しっかりとこのアルバムでweeprayの音楽性を初めて体験したのだけれども、なるほど…これは「異質」だ。
冒頭のトラック「幻の幸福論」ではブラストにそれにクラシカルとも言えるメロディアスで陰鬱なリフメロを多様する様から、同じく日本のcoholやheaven in her armsなどのブラックメタルと激情を融合させたようなスタイルかと思ったけども、さらに聴き進めていくとそれはどうやら勘違いだったと気付く。というか、元はwoundeepやdisconformity、proude of grace、at one strokeなどを経たメンバーによるバンドのようなので、その根底はやはりメタル、それも極悪ニュースクールやブルデスなどの振り切っているメタルのものとなっているのは納得…しつつ、そこからまた一つも二つも掘り下げたサウンドになっている。個人的に特に目を(耳を?)引いたのが、どこか先の切れた狂気的で方にとらわれない発狂スクリームと真逆のポエトリーリーディング的パートを使い分けるボーカルスタイル。その温度差が本当に狂気的に思えてしまって、怖い。こわすごい。
多分に生っぽさを意識して録られているギターサウンドや不協和音を多様するフレーズ選び、気が触れたようなボーカルの声質などから、全体的に最早怖気が立つ程の狂気を感じる。原初の恐怖というか。これのどこが楽園なんじゃい、という感じ。歌詞や曲タイトル等も含めて逆説的に失楽園というかー、コキュートスというかー、地獄そのものを表現しているように思えてしまうのだけれども、どうか。全7曲収録。
・ 型番 |
TYDR-19 (till your death records) |
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