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Dominic / Persona
俺にとってこのバンドのレビューはすげーむずいんすよ。昔、1stやep取り扱ってた時も苦労した気がする。箇条書すれば、クオリティー高くエモーティブで熱い楽曲、ジャギ!っとソリッドに刻むギターサウンド、タイト&グルーヴィーなリズム隊、北欧特有のグッド哀愁メロディー感…なんていくらでも出てくるけど、聞き飽きたでしょこんな文言。普遍的な良さ!とか、おれ、こーゆーおんがくちょー好きー!とかでもいいんだけどさー、それじゃあ、ねえ。もちろん大好きなバンドではあるんだけど、何かビシッと指摘できるような核というか、圧倒的な個性というか、そんなものが欠けてる気はしてたんよね。まあ俺の絶望的すぎる知識不足も手伝ってるのは当然として、実に困る。困るんす。困らせられたよ。…今まではね。もうそんな日々は終わり。そう、この待望の3rdアルバムによってね!

ノルウェーのdominicも気が付けば3rdアルバムをリリースするまでになってましたよ。名門denovaliからのリリース。コンスタントに作品をリリースし、着実に飛躍を続けてきた彼ら、多分今作で成層圏超え始めた。
今作、初聴ではメロディーのあるクリーンボーカルを主体にした点にまず驚くけど、実のところ楽曲面での変化が一番激しくて2度びっくり。2nd後にリリースされた7''や10''でも「んん?」と感じてはいたけど、今までにない様々なアプローチで楽曲を構成、色付けしてきましたね。件のクリーンボーカルはもちろん、ソリッドさで売ってたバッキングは重厚感を前面に出し、空間系多用のポストロック然とした絡みも、何と言うかなあ、より「リフ感」を増した気が。リズム隊のグルービィーっぷりは健在しつつも、手数で押し切ってた初期と比べると重みのある一発一発を重視したようなフレーズ多め。コーラスやピアノまで挿入され、録音含め全体的にクオリティーはとんでもなく向上しているし、なんというかメジャーっぽさまで感じる域にまで達してる…?よっしゃ、こりゃーどメジャーバンドとして全世界で大人気大活躍見えたで!と思ったのも束の間。肝心の楽曲ですが、爽快さまで感じた今までと比べるとガラリと変化、まるで白昼夢を見ているかのような陰鬱でドロっとしたナニカ的な何か。なのに感じる謎のポップ感。それがみょーに気持ち悪い。…あ、ダメだやっぱこれ売れねーや、と思わせるには十分な仕上がり!素晴らしい!…といってもそれは抜群のソングライティング力と経験の裏打ちによって練り上げられたものであり、随所で計算され尽くしたハイクオリティーな化物ソング郡なわけ。歌詞も内省的で危なっかしくて、何か妙な気持ちになる素敵っぷり。

てことで今までと比べると大分異質な出来。なので1st、2ndの頃のdominicを期待して聴くと衝撃受けるし、人によってはガッカリすることすら有り得ると思います。人選びそー。その上での名盤認定。俺も最初はかなり戸惑いましたが、今は完全にスルメ的に楽しんでます。
…って感じ。このレビュー書けるようになるまですげー時間かかった割にはこの内容。やっぱこのバンドむずいわ…
apocaplexy recordsなどからリリースされてた2011年リリース7''から2曲収録、2012年denovaliからのリリース10''から1曲収録、計9曲収録。




・ 型番
DEN165 (denovali records)
・ 販売価格

1,800円(内税)

・ 購入数